化粧品だけに限らないのですが、合成界面活性剤に関しては、合成界面活性剤はその全てが悪いのではないと説明されることは多くなりました。

しかし、それでもよく「特に石油系合成界面活性剤が肌に悪い」とか「石油系合成物は危険!悪者!」と解説してある(子引き?孫引き?)サイトがあります。

これは普通に考えてもおかしな話です。

ある一つの合成界面活性剤をピックアップして、それが石油から合成されたもの(石油由来)と天然から合成されたもの(天然由来)とで違ったら化学式って何でしょう?

同じ化学式を持ちながら善玉と悪玉の両方が存在するのでしょうか?

物理系の私の直感だけでは当てになりませんので、旧知の合成化学専門の研究者に聞いてみました。

  • 同じ純度で合成される限り、石油から合成されようが天然物から合成されようが差異はない。
  • 但し、不純物や残留物に関して、香りや保湿性などで有用に作用する成分があったり逆に好ましくない成分があったりすることでの差異が出る可能性は否定できない。
  • ただ、石油の中には硫黄化合物とか芳香族炭化水素が含まれているから、これが残ったりすると肌にはよくないかもしれない。
  • そういう意味で、植物由来が安心というフレーズも頷けるけれど、それはやはり会社の製品に対する真摯なポリシーと技術力によるということになるだろう。
  • 石油由来といっても、コストの関係で実際に石油から合成される場合は少なくて、逆に植物油や鉱物油から合成する方が安くつくという話しは聞いてるから、あまりそういう区分は意味がないんじゃないかな?

その他、議論した結果を概ねピックアップすると、

  • 石油の起源が現在でも主流の説である生物由来であるとすれば、そもそも石油自体が生物由来と呼ばれて然るべきである。
  • 石油の起源が無機物由来であったとしても、人の手にかかっていないということでは、天然物質である。
  • 現実的に人の手をかけずにそのまま天然の素材を使うことはほとんど皆無である。
  • 石油からであろうが天然からであろうが合成しないと人にとって安全であるとは言えない。
  • 合成界面活性剤に関しては、それぞれ個別に評価することしか人にとっての良い悪いは判断できない。(微量であっても使用しない方が良いとか、このぐらいであれば全く問題はないとかの判断)
  • 判断する指標は、それぞれの毒性度の質と強度及び含有量とで決められるべきである。
  • 普通は、トラブルがあると自分の首を絞めることになるので、安全をきちんと考えて成分一つ一つをきちんと判断しているだろうが、そんなことにお構いなしの会社やコストを安くするために、この判断基準を甘くする会社は多いかもしれない。
  • 化粧品の場合は、特にシャンプーなどにラウリル硫酸Naが成分として含まれているものは量が少なくても避けた方が賢明だろう。
  • その他リスクのある物質を挙げればキリがないけれど、基本的に少量しか入れないだろうし、ラウリル硫酸Naに比べればリスクもかなり小さい。
  • 非常に良心的な会社であればそれぞれ危険レベルの量を使っていることは考え難いだろう。

といったようなことでした。

当方で販売しているベルマン化粧品も「ラウリル硫酸Na」は全く使っていませんから、さらにご安心ください。