紫外線量月別グラフ

『紫外線は5月が最も多い』という巷話がよく聞かれますが、果たしてどうでしょうか?

公に気象庁から札幌、つくば、那覇で観測されたデータが公表されていますから、これらを閲覧すれば一目瞭然です。
「間違ってるだとか正しいのだ」と子どものように論争すること自体が何だか滑稽なことに見えますね。

結論から言えば、『5月から紫外線はとっても強くなってくるから気を付けようね!』で済むことではないですかね。
何も5月と7月で争う必要性は全くありませんね。

日積算紅斑紫外線量の月平均値 年度別表
出典:気象庁/日積算紅斑紫外線量の月平均値 年度別表

考えてみれば、夏至が6月後半ですから、これをピークに5月と7月~8月の前半は対称の関係です。

6月は平均的に初旬から梅雨時期に入ることから日照時間が短くトップの座から落っこちするのは分かりますが、かと言って5月だけをピックアップするのは、ただ単に「これから始まるよ~」を強調したいがためのキャッチフレーズ以上の意味はないはずです。

さて、紫外線量と紫外線強度について疑問を抱く方はほとんど居られないようですが、私たちがよく目にする紫外線量やUVインデックスを簡単に理解しておくために少し説明しておきましょう。

  1. 気象庁が観測するのは、波長ごとの紫外線強度であるということ。
  2. 上記の強度に波長毎の人体への相対影響度を掛けて補正した人体にとっての強度を求める。
    (騒音データなどで人間の耳補正が行われるのと同じですね)
  3. この補正された紫外線強度を単純に波長積分(区間250~400nm→実質290~400nm)したものが紅斑紫外線量であるということ。

数値的には、やはり7月が最高と言えますね。
気象庁も7月~8月が最も紫外線が強いと回答されています。

では、「紫外線は5月が最も多いと聞いたのですが?」という質問に対して、気象庁は「オゾン層での吸収がほとんどないUV-A領域の紫外線のことと考えられます(特に6~7月に梅雨時期となる地域に当てはまります)」という回答をされているようです。

何だか不親切というか不可解です。
『ことと考えられます』だから、気象庁が言ってることではないことは分かりますが、回答が何だか曖昧ですね。

誰かに遠慮しているのでしょうか?

【特に6~7月に梅雨時期となる地域】って、沖縄・北海道を除いたほとんどの地域じゃない?

確かにUV-B紫外線は単独で公表されている一方で、UV-A領域(波長315~400nm)単独でのデータは公表されていません。

必要性がないので分析されていないのでしょうが、元データがあれば解析的にすぐに分かることでしょうから、正確な回答をしてあげればいいのにねと思ってしまいますね。

日積算UV-B量の月平均値 年度別表
出典:気象庁/日積算UV-B量の月平均値 年度別表

これを見ると、確かにUV-B紫外線(レジャー紫外線)量は有意に夏の方が多いことが言えます。

しかし、紅斑紫外線量も同じく有意に夏の方が多いと言えますから、UV-A(生活紫外線)量では単独で5月が最も多いという推測をこれらだけから定性的に言ってしまうことにも無理がありますよね。

ですから、とにかく5月になったら生活紫外線にしろレジャー紫外線にしろ、日によっては7月と同じぐらいに強いときもあるよ!
という理解をしておくことで充分ですね。


ところで、日本気象協会のtenki.jpで2015年4月24に早々と『要注意!今年は「早い」紫外線』という記事が出ていました。

日本気象協会2015年紅斑紫外線量グラフ
出典:日本気象協会tenki.jp

4月22日に「非常に強い」の基準値を超えたそうで、この10年間で2009年と並ぶ最も早い記録だそうです。

屋外で長時間活動される時や日中の長時間ドライブなどの際は、

・日焼け止めを塗る
・帽子や日傘で遮光する
・長袖の服・手袋を着用する

そろそろ、そういうご用意をされて下さいませ。